PROJECT
STORY 03
鉄道

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強みの技術力を活かし、
街のインフラを支える

約2.7㎞の鉄道高架化工事において線路設備の施工全般を担当する当社。鉄道を高架化して踏切を取り除き、交通の円滑化を図るとともに、駅前広場や都市計画道路などの都市基盤を整備。地域の活性化や一体化に幅広く貢献する一大プロジェクトである。この事業に関わる3人の社員に、仕事の難しさややりがいについて語ってもらった。

MEMBER

  • M.W

    統括所長 M.W

    土木本部 大阪土木事業部
    鉄道部 担当部長
    1990年新卒入社

    泉佐野市や泉大津市で行われた南海本線の連続立体化工事を手掛けた後、統括所長として今回のプロジェクトに参画。作業全体の工程管理、安全管理、労務管理などを行う。

  • H.N

    副所長 H.N

    土木本部 大阪土木事業部
    鉄道部 信号通信課
    2010年新卒入社

    南海本線における連続立体化工事などをいくつか担当したのち、今回のプロジェクトに従事。現在は、副所長として信号通信工事に関する施工管理全般を担っている。

  • W.T

    所員 W.T

    土木本部 大阪土木事業部
    鉄道部 信号通信課
    2021年新卒入社

    新卒社員として入社後、南海本線の連続立体化工事などに従事。先輩社員であるH・Nの補佐役として、施工管理や写真整理などを担当しながら少しずつ業務を覚えている。

※所属部署やインタビュー内容は取材当時のものです。

プロジェクトストーリー 鉄道

01地域住民の利便性に幅広く貢献する
鉄道の高架化工事を担う

今回のプロジェクトでは、約2.7㎞の鉄道を高架化する事業のうち、全区間の線路設備の施工を担当しています。完成後には、既に高架化されている区間を合わせると南海本線の始発駅から連続約18㎞の区間の踏切がなくなり、地域住民の皆さんの暮らしがより快適になるはずです。今年1月には第一段階となる上り線の仮の線路への切り替えが終わり、現在は元々あった上り線の撤去工事が完了し仮下り線の新設を行っているところです。

全体の流れとしては、まず上下線ともに仮の線路をずらして敷設し、新しい高架構造物を建設した後、仮の線路を撤去するというステップで工事を進めていきます。

私は入社以来ずっとこの工事に携わっていますが、それでもまだ2年ちょっと。2028年の工事完了はまだまだ長い道のりだと感じます。

確かに長いと感じるかもしれないですね。でも、それだけ大掛かりな工事ですし、難しい部分もたくさんあるんですよね。

そうですね。今回のプロジェクトでは、作業エリアのすぐ横を時速100㎞以上の列車が走ります。施工のタイミングによっては、両サイドに列車が走っている上下線の間で工事を行うこともあります。厳しい環境の中で各部門が効率よく工事を進めていくことが重要です。列車は、自動車のような急ブレーキや急ハンドルなどの操作ができません。列車を止めることがないよう、運転手に不安を与えないような対応を第一に考えています。

プロジェクトストーリー 鉄道
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02仕事へのこだわりや、
課題解決のための創意工夫

入社3年目の私にとっては、まだまだ毎日勉強することばかりですが、お二人はどのような点にこだわって仕事をされているんですか。

線路を敷く軌道工事の仕上がり具合は、乗客の乗り心地に大きく影響するため、「±3mm」の精度に収めることが基準になっています。ただ、私自身は常に「0」を目指していて、悪くても「±1㎜」までには収まるように管理しています。そのため、事前の正確な測量や工程計画、施工管理にこだわっていますね。

なるほど。今回のプロジェクトにおいても工程の調整がとても重要ですよね。

そうですね。一番のポイントは工程調整です。軌道工事で線路を敷いた後は、信号通信工事や電路工事を行うために、軌陸車という車両を線路に入れてさまざまな機器を設置します。その後、検査をしたうえで線路の切り替え作業に進んでいきますが、どれか一つでも遅れると、後ろの工程が全部ズレてしまう。そのため、綿密な工程調整が不可欠です。

特に困ったのは浜寺公園エリアの仮上り線の切り替えの時です。線路の移設部分に分岐器があり、普通の方法では最終列車から始発列車までの時間に切り替えを完了できませんでした。そこで、これまでの経験を踏まえてより効率の良い工法を考え、現場の作業員や施主の了解を取り付けた結果、何とか時間内に作業を完了させることができました。

プロジェクトストーリー 鉄道
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03プロジェクトによって得られた
達成感と自己成長

私はこれまで20回近くの線路切り替えを経験してきましたが、みんなで作ってきた線路を列車が走る時は、いまだに達成感があります。それまでの苦労が報われる最高の瞬間ですね。また、お客様から「W所長がいなくなると困るわ!頼りにしているよ!」と言われると、「よし!頑張ろう」という気持ちが自然と湧いてきます。

私も新しい線路を一番列車が走ってきた時が一番印象深いですね。切り替え作業が終わった後、解散前に行うミーティングで「お疲れ様でした」と労いの声を掛けてもらった時は達成感があります。線路の切り替え工事はいつも同じような工程で進みますが、それでもその中身や問題点は現場ごとに違います。工事を担当するたびに成長を感じられるのも魅力の一つです。

私はこの2年間、信号通信に関するほとんどの工事を自分の目で確かめ、理解を深めることができました。現場の流れを把握したり、施工方法を学んだりしながら、自分の力を高められる点にやりがいを感じています。

このプロジェクトは2028年にすべて完了する予定です。定年を間近に控えたタイミングまで工事が続きますが、その後もさまざまなビッグプロジェクトが控えています。今後はこうした工事で活躍できる後輩を育成することが私の使命だと思っています。

高架工事はすでにいくつか経験済みですが、地下線の新設はまだ手掛けたことがありません。Wさんの想いを受け取り、機会があれば地下線を新設するプロジェクトにも携わってみたいですね。

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